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過去作品集

※ 作品に関するデータはすべて受賞当時のものです。

第24回 大阪まちなみ賞 受賞作品 -2004- (平成16年)

総評

大阪府・大阪市それぞれの施設緑化賞の本賞への統合と、「景観緑三法」が制定されることに伴い、今回から緑化賞が新設された。本賞において、景観上の”みどり”がこれまで以上に重視されることとなった。

今回、審査対象となった建物は104件、まちなが11件と計115件であり、書類審査(写真を含む)によって20件を選考し、それらについて終日2日間の現地審査を行った。その立地は大阪市内9件、府下11件であり、建築用途も多岐に及んでいる。最終審査は3時間近くの議論をへて慎重に選考がおこなわれた。

本賞の趣旨に従い、単体としての建築物を審査するのではなく、景観づくりに如何に寄与しているかという点から審査が進められた。なかでも御領の家は1軒の住宅でありながら、その周辺環境の景観の向上に及ぼす影響力が大きく、多くの審査員の評価を得た。新設の緑化賞も、本賞の趣旨にそって、緑化がもたらす景観形成への寄与という点から種々の議論を重ねたのち、初の受賞作品を選考した。とりわけ、周辺j環境との調和、連続性に配慮し、美しいまちなみを実現したことによって住友生命本社ビルが特別賞に選考された。

既存の建築物の改修を含む作品が、知事賞を含めて3件受賞した。吹田歴史文化まちづくりセンターとまちなみ部門推薦の紀泉わいわい村が、既存のものを活用しながら、伝統的なまちなみの維持・向上をはかっているものとして受賞につながった。今後もリノベーション事例が増加していこうが、伝統を承継しながら新しい景観を創ることを期待したい。

まちなみ部門からはもう1件、総合的な計画によってまちなみを形成したネクスタウン鶴見東が、市長称に選考された。和泉シティプラザは、その建物の開放的な計画による活き活きとした市民の利用風景と、彫刻などを活用した文化的な環境の創出によって建築士会長賞に選考された。

良好な建築景観は、地域の自然、歴史、文化、人々の生活を包含し、それらとの調和を保ったものとして形成されるということを再確認した今回の審査であった。

大阪の美しく、個性、風格ある都市景観の形成に、今後も本賞が貢献していくことを願う。

審査委員長: 今井 範子

第24回大阪府知事賞

御領の家
講評
御領の家

かつての水郷地帯の面影を唯一残した水路に面し、120年を経た母屋の建替えと、長屋門、蔵を改修した作品である。新しい母屋のデザインを既存の蔵のデザインに合わせるなど、周辺に残る歴史的景観や自然景観との調和が図られ、伝統的なまちなみの維持・向上に寄与した作品として高い評価を得た。今後の水路再生と相まって、地域のシンボル、将来のまちの景観をリードしていくものとして、大きな期待と評価が寄せられた。

概要
建築位置大東市御領1‐499
完成年月平成14年9月
主用途戸建住宅
建築主辻本宝之
設計者大西憲司設計工房
施工者株式会社ケイ・アイ・エス

第24回大阪市長賞

ネクスタウン鶴見東
講評
ネクスタウン鶴見東

南北400m、東西23mの細長い敷地を8ブロックに分け、各ブロックにはコモンスペースを囲んで住棟を配し、各住戸を2階レベルの空中デッキでつないでコミュニティのまとまりをつけている。車の進入口を限定し歩道分断を極力避ける配慮や、東西に抜ける路地の自由な往来は、まちに界隈性をもたらし、ヒューマンスケ−ルの落ち着いた佇まいをみせている。まちなみ部門からの推薦であり、総合的な計画によって新しいまちなみを創り出した点で高い評価を集めた。

概要
建築位置大阪市鶴見区茨田大宮4
完成年月平成12年11月
主用途共同住宅
建築主大阪市住宅供給公社
設計者大阪市住宅供給公社
株式会社徳岡昌克建築設計事務所
施工者株式会社中道組

第24回大阪府建築士会長賞

和泉シティプラザ
講評
和泉シティプラザ

和泉中央駅からモールでつながったタウンセンターで、図書館、ホール、保健福祉、出張所はじめ6つの機能を内包している。オアシスと呼ばれる3つの円形の庭や階段広場などの魅力的な空隙、市民とのコラボレーションによるアートなど、様々な手法を駆使して巡る楽しみのある場を生み出している。建物内外を中高生や高齢者など市民が自由に使いこなしている様子は、単なる複合施設を越えた、新しい時代の公共施設の姿を感じさせる。

概要
建築位置和泉市いぶき野5‐4‐7
完成年月平成14年9月
主用途事務所、公会堂、集会場、図書館 他
建築主和泉市
設計者株式会社佐藤総合計画
施工者株式会社大林組

第24回緑化賞

中央復建コンサルタンツ本社ビル
講評
中央復建コンサルタンツ本社ビル

本格的な屋上緑化とともに東西面のバルコニー緑化を積極的に導入した緑化賞にふさわしい建物である。屋上部ではユーティリティをうまく収納し、ふんだんな土とともに在来種数種の高木を植栽し、鎮守の森への成長が期待できる。8階に設けられた中庭との立体的な組み合わせも美しい。保育園児たちの社会見学の場としても楽しまれているようで、更なる開放も望まれる。屋外の植栽景観を取り込み1階のリフレッシュロビーが潤いあるものになっているが、街路景観への緑の供給がもう少しあっても良かったのでは。

概要
建築位置大阪市東淀川区東中島4‐11‐10
完成年月平成12年12月
主用途事務所
建築主中央復建コンサルタンツ株式会社
設計者中央復建コンサルタンツ株式会社
鹿島建設株式会社関西支店一級建築士事務所
施工者鹿島建設株式会社

第24回特別賞

住友生命本社ビル
講評
住友生命本社ビル

建築協定によってゆとりとうるおいのあるまちづくりが統一的に進められている大阪ビジネスパーク地区にあって、本作品も協定を遵守することによって調和のとれたまちなみづくりに貢献している。とくに、周辺の建物とつながったペデストリアンデッキ、けやき並木のプロムナードと一体となった敷地内緑化、歩道と敷地内通路の舗装材の統一、など、周辺のまちなみとの連続性に配慮したデザインには評価すべき点が多く好感が持てるものとなっている。

概要
建築位置大阪市中央区城見1-4-35
完成年月平成13年7月
主用途事務所
建築主住友生命保険相互会社
設計者株式会社日建設計
施工者株式会社竹中工務店・鹿島建設株式会社・株式会社鴻池組・株式会社錢高組共同企業体

第24回奨励賞

吹田歴史文化まちづくりセンター
講評
吹田歴史文化まちづくりセンター

古民家の単なる保存を意図しただけでなく、積極的に市民の文化活動や交流の場として再生利用されている。文化財指定のない限り取り壊される古建築の、よい再生事例となり得るだろう。また、この界わいは、歴史的建築物等、街並みが残されている地域でもあり、今後の街並み保全の上でも重要な意味合いを持つ建築である。ただ、公共建築としての再生利用で、段差を解消したため、この古民家のもつ本来の美しさが損なわれたのが残念である。

概要
建築位置吹田市南高浜町6‐21
完成年月平成15年3月
主用途集会所
建築主吹田市
設計者株式会社大建設計
施工者竹中・岩本建設共同企業体

第24回奨励賞

大阪中之島合同庁舎
講評
大阪中之島合同庁舎

縦ラインを強調した外観デザインにより垂直性を表現したシンボル性の高い建物である。中之島中央部の超高層ビル群との連続性を持っている。この建物は、周辺の地盤面より一層分高いスーパー堤防上に建つ。主アプローチとなる北側のスペースを広く残し、ゆったりとした階段を設け、アプローチに沿って水の流れや緑を配した造園を行うことで高低差を感じさせないように工夫している。南側には、大面積の池を創り、堂島川との一体感を高めた。今後開発が進むであろう中之島西部地区の指導的役割を果たす建物である。

概要
建築位置大阪市福島区福島1‐1‐60
完成年月平成14年3月
主用途事務所
建築主国土交通省近畿地方整備局
設計者国土交通省近畿地方整備局営繕部
株式会社昭和設計
施工者[Ⅰ工区] 大林・佐藤・安藤特定建設工事共同企業体
[Ⅱ工区] 熊谷・日産特定建設工事共同企業体

第24回奨励賞

紀泉わいわい村
講評
紀泉わいわい村

紀泉高原の山あいに散在する谷内田に設けられた自然と農業をテーマにした体験型の研修施設である。日本人の共通意識にある村里のイメージを泉南地方の農家をモチーフに新たに展開して、のどかで魅力的な村の風景を創出している。谷川に掛けられた橋を渡ると、陽だまりの前庭や稲田を前に共用棟・宿泊棟がごく自然に山すそに配置されている。イメージ作りから運営まで一貫した自然共生のコンセプトが生かされた作品である。

概要
建築位置泉南市信達葛畑207
完成年月平成15年2月
主用途自然体験施設
建築主大阪府
設計者株式会社アイ・エフ建築設計研究所
施工者杉本建設株式会社
株式会社渡守建設

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