第36回 大阪まちなみ賞 受賞作品 -2016- (平成28年)
日本生命本店ビル群/第36回大阪市長賞
撮影者 清水 向山
講評
1962年に竣工した本館の外観にあわせて、東館が新築、南館が改修された。重厚な石積みの建築が3棟並び建つ街区は、成熟した船場のまちにあって、圧倒的な存在感と品格を示す。あえて今、石積みの格調高い建築群を志向する態度に、大阪を創業の地とする企業と設計事務所の自負心を感じた。建物の周囲では、御堂筋側にライトアップ、適塾へと続く内北浜通沿いには並木道と彫刻、愛珠幼稚園と向かい合う丼池通側には豊かな緑量のプロムナードを設けるなど、通りのコンテクストに寄り添う環境整備が行われる。都市の担い手としての高い見識にもとづく、まちへの貢献に敬意を表したい。優れた都市景観が、この街区から大阪全体へと広がることを願う。
講評者 審査委員 中嶋 節子
概要
建築位置
大阪市中央区今橋3丁目
完成年月
本館1962年5月、南館1959年3月、東館2014年12月
主用途
事務所
建築主
日本生命保険相互会社
設計者
東館:㈱日建設計、南館:㈱大林組、㈱日建設計(外壁デザイン監修)、本館:㈱日建設計、㈱大林組(改修設計)
施工者
東館:大林組・竹中工務店共同企業体、南館:大林組・錢高組・藤木工務店共同企業体、本館:大林組・藤木工務店共同企業体