第27回 大阪まちなみ賞 受賞作品 -2007- (平成19年)
大阪女学院/第27回特別賞
講評
昭和20年3月、大阪は激しい空襲を受けて焦土となり、当学院も大半の校舎が焼け落ち、焼け焦げたタイサンボクが当時の写真に写っている。戦後の混乱の中、わずかな資材と浄財をもとに再建が始まり、学院当局と設計者および工事関係者の高い理想と永年の努力によってキャンパスの整備が継続され、半世紀を越えやっと現在の姿になった。古い校舎は周到な意匠計画に基づく耐震補強で甦り、美しい樹木と呼応して周辺の街並みと一体となって豊かな教育環境を形成している。焼けたタイサンボクは目を吹きかえし、今も健在で学院の歴史を静かに眺めているのが印象に残った。
講評者 審査委員 宗田奎二
概要
建築位置
大阪市中央区玉造2‐26‐54
完成年月
平成13年8月
主用途
学校、チャペル(講堂)
建築主
学校法人大阪女学院
設計者
株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所
施工者
株式会社竹中工務店